ストレッチをする相撲取り
ぎっくり腰を経験した人にとって「ちょっと相撲してみない?」と言われた日には、「いえいえ結構です。以前ぎっくり腰をして、応急処置でヒーヒー言いましたから・・・。」などと断るでしょう。

しかしよく考えてみると、相撲の本場所でぎっくり腰が原因で休場なんてことは、あまり聞いたことがありません。

投げ技、突き技、引き技、土俵際のウッチャリなど、いかにも腰に負担がありそうな競技ですし、もともと体重の重い力士ですから、当然ぎっくり腰は多いのではと考えてしまいます。

しかし相撲の力士は、しっかり体幹を鍛え、重い相手を投げ飛ばすための力の入れる体勢を訓練しているので、ぎっくり腰というよりは、脱臼や靭帯の損傷によって病院での治療が必要になっているようです。

私たちは、相撲部屋のハードな練習で、腰を痛めない修行をするわけにはいきませんが、お相撲さんのトレーニングにぎっくり腰を予防する知恵があるのではないでしょうか?



足腰の使い方を意識する

四股を踏んでいる力士のイメージ
そういえば、ウェイトリフティングの選手もぎっくり腰とは深い縁がありそうな気もしますが、やはり腰を守りながらあの重いバーベルを上げているのです。

テレビなどで重量挙げの放送を見ていると、保護用の腰ベルトはしているものの、人ひとりの体重のバーベルなど簡単そうに持ち上げます。

よく観察してみるとバーベルのバーに手をかけるときには、しっかりと腰を下ろし、前傾ではなく、できる限り胸を張って、持ち上げているようです。

ということは、重いものを持ち上げるときは、前傾姿勢をせずに十分に腰を落として、腰より下の足の筋肉で持ち上げると良いのではという結論に至ります。

相撲の稽古の話に戻りますが、名横綱としての栃若時代を築いた第44代横綱栃錦は、引退後に指導者となり新弟子が入ってくると、彼らが脱いだ下駄の鼻緒を必ず見たそうです。

下駄の親指が当たる部分に、しっかり跡がついているか確認するためです。

親指の部分に跡がつくということは、足の親指にしっかり体重が乗っている証しで、将来必ず相撲が強くなることを予測できるのです。

これで、親指を踏みしめて歩くことが大切であると理解できます。

アンコ型(丸くてどっしりしている肥満体型)の体型であっても柔軟な体と足腰の使い方を知っている相撲の力士は、明確にぎっくり腰の予防方法を示してくれています。