男性の背骨を横から見たイメージ
ぎっくり腰になった経験がある人ならば、もう二度とあの恐ろし痛みを味わいたくないと思っているでしょう。

では、ぎっくり腰になった人もそうでない人も、日々の生活でできる予防としては、どのようなことに気をつけて行動すれば良いのでしょうか?

ポイントは、立っているときも座っているときも、背骨のS字を意識することです。

人間の背骨を横から見ると、アルファベットのSの字に似た状態になっています。

そのSの形をしたカーブは、かつて人間が4本足歩行から2本足歩行へと進化していく中で獲得した進化の賜物なのです。

犬や猫はもちろん、猿やチンパンジーも、このようなS字にはなっていません。

もともと横向きだった背骨が90度回転して縦向きになったのですから、多少どこかに無理がくるのも仕方のない事かもしれません。

この無理を、背骨のS字を意識した姿勢で補って、腰の負担を減らすことが予防に繋がると考えてください。



姿勢を意識した予防方法

それでは、S字状の良い姿勢を意識することで出来る、ぎっくり腰の予防方法を状況ごとに説明します。

起立した時

起立した状態であれば、肩甲骨(背中の天使の羽のような骨です)を寄せるように意識し、おなかを引っ込めて、あごを引きます。

前かがみの姿勢になると、上半身の重みが腰に集中します。

背中を反らせすぎる姿勢でも腰の1か所だけに負荷が加わりますので、天井から糸で吊られている様な姿勢を意識する事が肝心です。

やってみるとわかりますが、かなりバランスを求められる姿勢です。

いきなり長時間することが難しいと思う人は、正しい姿勢タイムという時間を作って徐々に慣れてください。

料理や洗い物をする時

台所の流しで料理や洗い物をすると、どうしても前かがみの姿勢にならなければなりません。

このような時にS字をキープするには、両膝を軽く曲げて作業すると腰への負担が分散されます。

他にも、座の高い椅子を用意して、浅く腰掛けた状態で作業するのも良いでしょう。

物を持ち上げる時

物を持ち上げるときには、まず腰を落とし、左右いずれかの膝をしっかり折って、荷物に近づいた姿勢になります。

体と荷物の距離を近づけた状態で荷物に手をかけ、背筋を伸ばしたまま両膝を伸ばして立ち上がり、太ももと背筋のダブルパワーで荷物を持ち上げると腰への負担が軽減されます。

イスに座っている時

座った状態であれば、どうしても両腕が前に出た(机などに手を置いた)状態となり、料理や洗い物の時でも指摘したように、前かがみの姿勢になって上半身の重みが腰に集中します。

そこで、たたんだタオルをイスと背中の間に挟んで座れば、背骨のS字カーブが保てます。

長時間机に座る仕事をしているならば、両手を太ももに置いて少し休憩するだけでも、随分違います。

それぞれの場合に、背骨のS字を意識しながら、ぎっくり腰の予防に役立ててください。